場所や面積、形状、道路の位置、条件などは敷地によって異なるため、まったく同じ家は存在しません。
私たちの仕事は、何度も現地に足を運び、敷地の特性を読み取ることから始まります。
住まいに風の通り道を作る。それは心地よい住まいづくりの基本。
私たちは、地域や季節、敷地によって異なる風の性質や動きを捉え、その家に合った風の道を作ります。
日当たりも心地よい住まいづくりに欠かせない条件のひとつ。
私たちは、季節毎の太陽の動きと高さを読み、住まいづくりに活かしています。
「自分たちに合った家が欲しい」「快適に暮らせる家が欲しい」、誰もが望むことでしょう。しかし、その内容は人によって大きく異なります。
私たちは、お客様が何を望み、どんな暮らしをしたいのか、家に対する思いを把握した上で、納得するまで打ち合わせを重ね、理想の住まいを提案します。
木は木材となっても湿度が高ければ湿気を吸い、逆に乾燥すれば湿気を吐き出します。そのため無垢の木の家づくりには、マニュアルが通じないことも少なくありません。
私たちは木の家のプロとして、あらゆる場面を想定し、長年培った経験と知識を養い、職人たちの巧みの技を結集することで、いかなる事態にも的確に対処します。
2009年(平成21)10月に瑕疵担保履行法が施行され、万一の瑕疵発生への備えが整いました。
当社では同法成立前から「OM総合保証(ハウスジーメン)」の保険を使い、地盤保証・完成保証・瑕疵保証を実施。加えて工程毎に合計9回の社内検査を行うなど、万全を期しています。特に完成後は目視できない構造躯体や断熱・防水の各工事は厳しくチェックし、施工レベルと品質を向上しています。
手や足に触れ、目に見える内装材は、人や環境に優しく、メンテナンスしやすく、長く楽しめるもの、といったトータルバランスが重要。それに合致する素材は木や土、紙、石などの自然素材であり、私たちは自然素材を組み合わせた家づくりを行っています。
自然素材は安心で風合いや肌触りを楽しめる一方、色や形状がすべて異なり、ある程度のメンテナンスも必要となります。それを「面倒なこと」ではなく、「自然素材ならではの良さ」として捉え、住まいに手をかけ、愛情を注ぐことを楽しんでほしい。そうした思いが私たちの家づくりの根底にあります。
収納は快適な暮らしの重要なポイントとなります。自分たちの暮らしに欠かせない「物」を洗い出し、それをどこに「仕舞う」のか、どのように「取り出す」のか。はたまた「飾る」のか。
収納を考えると、必然的に家具に行き当たります。空間にすっきりと馴染み、いつまでも飽きることなく試用できる家具。私たちは、機能性はもとより、それぞれの暮らしに合ったオリジナルの収納家具を提案します。
日本の国土の約7割は森林。この割合は先進国中第3位ですが、日本の木材自給率は2割に過ぎません。これは先進国の中でも稀に見る低さであり、大量の木材を海外から輸入するため、輸送過程でのエネルギー消費量やCO2排出量も膨大となります。
地元の木で家を建てるということは、地産地消を進め、住み心地を良くするだけでなく、環境負荷の軽減にも繋がります。
掌の家では柱や土台などには主に「桧」を使用。桧は材質が緻密で、白蟻や菌に対する耐久性に優れている材。。
梁や胴差などの横架材には「杉」を使用。桧に比べて柔らかく、以前は構造材には向かないと考えられていましたが、近年の調査研究により、確かな強度を持つ杉は構造材から内装材まで、幅広い用途に利用することができます。
《なぜ乾燥が必要なのか》
木材を未乾燥の状態で使用すると、施工後に割れや狂い、強度低下、変色、腐朽などが発生するおそれがあります。そのため木材を適切に乾燥させることが必要となります。
●乾燥材の利点
・重量が減少し、輸送・取り扱いが容易になる。
・膨張収縮を抑えられ、割れや狂いが生じ難くなる。
・変色や腐朽を抑えられる。
・木材の強度や耐久性などを高められる。
《乾燥の方法》
短時間で急速に乾燥させると内部割れが生じ、木肌が黒く変色します。そのため当社が木材を仕入れている長良川ウッド共同組合では、山で伐採した木を枝葉のついた状態で暫く放置し、葉の蒸散作用で水分を抜く「葉枯らし乾燥」を行っています。
その後、24時間の高温低湿処理(ドライングセット)を経て、ストックヤードでじっくり時間をかけて自然乾燥させます。
《含水率》
含水率とは、木材に含まれている水分の比率のこと。
掌の家では、含水率25%以下のものだけを使用するという規定を設け、徹底的に管理しています。
《ヤング率》
ヤング率とは、木材のたわみを表すもので、この数値が高いほどたわみにくい木材となります。
《木配り》
無垢の木は1本として同じものはありません。含水率やヤング率はもちろん、節の有無、色合い、木柄といった表情もすべて異なります。
掌の家では柱・横架材共に特一材を標準で使用。特に木材を見せるデザインでは、どの面を見せる側に持ってくるか、1本1本の節や色合い、柄などを十分に吟味し、木配りを行っています。
省エネルギー基準では、全国を寒冷の温暖まで6つの地域に区分され、愛知県は比較的温暖な地域とされています。
また、全国の平均と比較すると日照時間は長く、年間降水量は少なめであるなど、たいへん恵まれた環境であり、これを暮らしに活かすことが重要と私たちは考えます。
ペアガラスや高性能断熱材を使用し、高気密を実現し断熱性を向上。熱を適切にコントロールすることで、夏季はもちろん、冬季においても、少ないエネルギーで快適に過ごすことができます。
太陽から降り注ぐ光や熱は貴重な資源であり、それを利用する太陽光発電は、家庭における光熱費の軽減だけでなく、地球環境の保護にも役立ちます。
日本は昔から夏を基準に家づくりが行われ、その結果、冬は寒い家となっていました。それでは快適な家とは言えません。
私たちは季節毎の暮らしやすさを考え、季節を問わず真に快適な家づくりを行っています。
夏の暑さを和らげる知恵を採り入れることで、エアコンに頼ることなく、身体にも環境にも優しい暮らしを実現することができます。
そのため、室内に熱を最も多く伝える窓に、昔ながらの簾や緑のカーテン、植栽などを上手に利用し、日射が直接差し込まないようにします。
また、設計段階で風通りを考え、風の通り道をつくることが夏の暮らしやすさにつながります。
夏とは逆に太陽からの日差しをいかに上手に採り入れ、暖かさを得るかが重要となります。また、暖房機器の選択もポイントとなります。それぞれの暖房機器の特徴を理解した上で、住まいや好みに合ったものを選んでください。
日本で取り壊される住宅の平均築後経過年数は約25年と、欧米諸国と比べ極端に短いことから、政府は長期優良住宅促進法を施行。耐震性・耐久性はもとより、省エネルギー性や住環境にも配慮するなど、住まいの資産価値を向上し、「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う」ストック型社会への転換が図られています。
家は完成で終わりではありません。そこから暮らしが始まります。家は形がある以上、日々の暮らしの中で不具合が発生し、部品・設備の交換や維持管理、リフォームなどが必要になります。
私たちには、家を建てた責任があります。そして、そうした様々な要求にきちんと応える義務があります。
私たちはそれを「家守り」と呼び、家が完成した後も定期的に訪問し、点検を続け、いつまでも快適に住まうことができるようを守っています。